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2006/12/16

倉敷散歩

なにかと心あわただしい暮れのこの時期、京都まで行くついでにちょっと足をのばして倉敷へ。
倉敷は私にとって子どもの頃の思い出が一杯詰まった場所。
小学校低学年の数年間父の転勤で岡山に住んでいたのだが、母が大好きである時期まで月に数回は訪れていた街。
あの後、二十代のころ一度友人と旅行したきり、ずいぶん久しぶりだ。

Ohara_museum_of_art 先ず、最初に訪ねたのは大原美術館。
建物の外観は昔のままだが、内部は建て増された部分もあるにもかかわらず展示はずい分せせこましくなった印象、・・・なのにあの絵も、この絵もどうしてしまったのだろう?記憶に残っているのに展示されていない絵が何点かあった。昔は頻繁に訪れていたので、その間何度も展示が入れ替わっていたのかもしれない。エル・グレコの「受胎告知」は薄暗い部屋にそれだけ別に展示されていた。昔はさりげなく白い壁にかかっていたのに・・・あの方が好きだった。

El_greco 次に立ち寄ったのは大原美術館の隣にある喫茶店「エル・グレコ」
あの頃もお決まりのコースだった・・・、頼むのはいつも決まってミルク・セーキ。そんなことを思い出しながらメニューを見るとまだ載ってる。嬉しくなって早速注文。目の前に出されたミルク・セーキに、あれっ、こんな感じだったけ・・・?と思いながらも、一口飲むとなんだかとても懐かしい味。

Machinami Bird_1
少し早めに宿にチェックインして荷物を置いた後、ちょっとお散歩。
紅葉もまだ少し残っていた。
あいにく雨模様だったこの日、柳の下で鷺もちょっと雨宿り?

Tunnel Roji Window
路地の奥に見えるトンネルの向うにはどんな世界が広がっているんだろう?
このタイムスリップしたような町のトンネルのあちら側は、昔から私の不思議。
町の路地を気の向くままそぞろ歩くのは楽しい、方向感覚をなくしそう。
不意に行き当たったアーケードの商店街。
ウィンドウに下がる「大安売り」の旗がなんともレトロな雰囲気。

Ryokan_kurashiki_1 Ryokan_kurashiki_2_1 Sdscf0053_2
この日の宿は、母のたっての希望でこちら。喜寿なのにお祝いもしてもらってないしと主張するので、ここに決定。
ここはヨーヨー・マなども泊まったという老舗の旅館ではあるのだが、最近代替わりしてある企業が買い取ったというので、ちょっと心配だった。でも、お料理もサービスも心配りが行き届いていて感じがよく、とても満足。
古い佇まいを愛していらした方には残念な部分もあるのだろうが、お風呂や洗面所といった水まわりなどは快適なほうが泊る身にはうれしいという面もあるし・・・こういうことって難しい。

Folk_kraft_museum_1_1 Folk_kraft_museum_3_1 Folk_kraft_museum_2
次の朝は、 前日展示換えでお休みだった民藝館へ。
母はここが大好きで、足繁く通っていた。
ここは本当に昔と変らない・・・「用の美」ということを、子どもの私にもわかるように説明してくださった外村吉之介先生、思えばなんて贅沢な環境だったのだろう!ご存命中にもういちど伺いたかった・・・大人の方に混じって、民藝協会の遠足?などで紙漉きや機織、登り窯の作業などを実際に見聞きし、用具が私たちの手に渡るまでにどんな工程を経てきたかということを知ることが出来たのも幸せなことだった。
この場所にじっといると、階段の下から、蔵の扉の影から、あのころ一緒にここで遊んで(コラッ!)いた弟が「ネネ」といって飛び出してそうな気がする。

岡山を去って以来始めてこの場所を訪れた父と母、ここを訪れるのに長い時間が必要だった訳、でもどうしても訪れたかった訳が、なんだかストンと胸におちた気がした。

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大原美術館の創始者、大原孫三郎は早稲田大学の先輩だった。美術館@美術館情報の美術館館長大作です。美術館めぐり。今日の美術館情報は、美術館です。倉敷紡績の3男として生まれた大原孫三郎は明治30年(1897年)に東京専門学校(後の早稲田大学)に... [続きを読む]

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